令和3年度 企画展「会津ゆかりの名刀」学芸だより

■ご紹介

この夏、若松城(鶴ヶ城)天守閣では、刀剣展を開催します。会津は刀の産地としては全国的にはあまり有名ではありませんが、多くの刀鍛冶が活躍しており、明治を迎えるまでに200名以上がその名を残しています。なかには、江戸時代の「全国の刀の切れ味ランキング」で最上位ランクに選ばれた「三善長道」や新選組副長土方歳三が所持していたことで知られる「和泉守兼定」など、現代でも多くの人に知られる刀鍛冶がいた土地でした。

今回の刀剣展では、会津を治めた領主たちにゆかりの太刀や、藩主松平家が将軍家から拝領した刀など、そして優れた会津の刀匠たちが作り上げた刀などなど、会津にゆかりの名刀たちがずらりと並びます。なかにはめったに公開されない刀剣もありますので、是非その煌めきをご堪能ください。

展示予定

会津領主たちにゆかりの名刀・・・会津松平家だけでなく、古くは佐原義連ゆかりの太刀まで

太刀 成高(たち・なりたか)                                 会津の領主芦名氏の始祖である佐原義連が源頼朝から拝領したと伝えられる太刀。

太刀 家忠(たち・いえただ)                                会津の領主だった加藤嘉明が所持していた太刀。のちに会津松平家に伝えられる。

太刀 行吉(たち・ゆきよし)                                              会津松平家の祖である保科正之が戦陣用として受け継ぎ、九代松平容保は京都守護職時代に衛府太刀拵に納めて参内した。

太刀 吉家(たち・よしいえ)                                          上杉謙信が「三宝剣」のひとつとして所持し、代々上杉家に伝えられた。のちに徳川将軍家へ献上され、八代松平容敬へ与えられた。

短刀 来国俊(たんとう・らい くにとし)                                       秩父宮妃勢津子殿下が御輿入れの際に守り刀としてお持ちになった。

◎太刀 吉房(たち・よしふさ)                                                 会津松平家の祖である保科正之の娘が嫁いだ加賀藩主前田綱紀が、正之が祀られた土津神社に奉納した太刀。

●会津の刀匠・・・会津を代表する刀匠の三善長道(初代)と吉川兼定(十一代)

脇差 和泉守兼定(わきざし・いずみのかみ かねさだ)                                  新選組副長土方歳三の愛刀を造ったことで知られる十一代兼定の作。力強い銘が出色。

刀 陸奥大掾三善長道(かたな・むつだいじょう みよしながみち)                                 初代三善長道の傑作のひとつで、試し斬りが行われたことが刻まれている。

●土津神社奉納刀・・・猪苗代町にある、会津松平家の祖保科正之を祀った土津神社に歴代の藩主たちが奉納した会津の刀匠たち。

などの展示を行います。

上記の以外にも様々な刀剣を展示中です。

尚、8月中旬に一部展示の入れ替えを行います。

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